「筋かい」の調べかた

・どこを調べればよいのか

　下の図を見るとわかるように、「筋かい」は、１階の場合は「土台」と「梁」と2本の「柱」、２階の場合は「梁」と「梁」と2本の「柱」の間に斜めに設けられているのですから、「筋かい」の有無や太さや取付け方を確認するには、「柱」と「土台」または「柱」と「梁」のつなぎ目のところを調べればよいことになります。

・どこから見ればよいのか

　最近の建物の場合、土台や床下の梁と同じ高さのところから床が張られていることが多いので、床の下から「筋かい」を調べるのは難しいことが多いのですが、和室の場合は、

• 畳を上げると、「畳寄せ」と呼ばれる部屋の周囲の木材と床板の隙間から柱の下の方の様子を見ることができる場合があります

　一方、部屋の上の方にある梁については、通常は天井よりも高いところにあるので、天井裏を覗くことによって「筋かい」を調べることができます。

　たとえば、

• トイレやユニットバスの天井に点検用の蓋がついている

こともありますし、

• 押入やクローゼットの天井の一部が持ち上げるとはずれるようになっている（前のページの写真の元になっているビデオも、押入の上の点検口をあけて撮ったものです）

ことも結構多いので、そのような場所があれば、そこから懐中電燈で照らせば、かなりの範囲の「筋かい」を調べることができます。

・点検口が見付からないときは

　また、そのような場所がない場合でも、押入やクローゼットの天井は比較的薄い板を使っていることが多いので、板を止めている釘をはずすとか、あるいは、ドリルで穴をあけておいて回し挽き（まわしびき）という細いノコギリ使ったり、あるいは「ファイルソー」という特殊なノコギリを使えば簡単に穴をあけることができます。

　これらの工具は、大きな金物屋やDIYセンターに行けば手に入りますし、それほど高いものではありませんので、

• 他の部分の手抜きが見付かった
• ちょっとした風や地震でもやたらに家が揺れる

など、施工や建物の強度に不安がある場合には、押入やクローゼットの中のなるべく目立たない場所の天井板をはずしたり穴をあけたりして、調べてみることをお勧めします。

　なお、そのときは、

• 天井の板に釘の打ってあるところには、板を支えている枠がありますので、それまで切らないようにすること
• 天井の板をはずすときにホコリや木くずが落ちてくることがあるので、できるだけ周りの荷物をほかに移し、また、床には新聞紙を敷いて汚れないようにすること

に注意して下さい。

ホームページへ